
無期転換で、派遣社員がますます弱い立場に?
2018年春、派遣社員の立場を守るための改正労働法という法律がスタートします。
この法律で、派遣社員の立場が改善されるはずでした。
でも、実際には労働局に苦情というか相談が殺到しているのだとか。
どういうことなんでしょうか?
法律の言い回しが難しいので、わかりやすくしてみました。
5年以上、同じ派遣先で働いてたら…
「無期転換したいっす」
と言えば、企業が無期限に契約してくれる法律。
1年ごとに契約打ち切りに怯えなくていいんじゃん。
素晴らしいじゃん。
だけど、そう簡単にはいかないのでした。
企業にとって派遣社員のメリットとは?
業績が悪くなったら、1年ごとに自由に解雇できる。
そのメリットがなくなるのが、無期転換です。
一部の企業は、あの手この手で、無期転換をやめさせようとしてきます。
一番ポピュラーなのがこれ。
無期転換の権利発生前に、契約を打ち切ってくるんです。
これ「雇い止」(やといどめ)と言われて、法律で禁止されています。
でも現状…
「契約打ち切るけど、決して無期転換の阻止のためじゃないよ」
という言い訳が、まかり通ってるんですね。
ひどい話です。神も仏もないものか!
だけど世の中の企業が全部、無期転換逃れをしてるわけじゃありません。
有期契約労働者の無期転換サイト(厚生労働省)に、以下の企業が掲載されていました。
実際、企業として無期転換を無条件に受け入れると困ったことになるようです。
正社員からしたら、「あいつら、優遇されすぎじゃん!」ってことになるんですね。
だけど、就業規則で取り決めをすれば、条件をつけられるんです。
実際には、個人ごとに雇用契約書の内容に、就業規則に従う旨を盛り込むようです。
各社工夫をしていますが、妥当な案としては…
正社員と区別した「準社員」という役職を作って、条件をつける
というのがありました。
「会社がこんなことしてくるんだけど、合法なの?」
って迷うときは、厚生労働省の相談ダイヤルに相談できます。
正直、企業がどうにでもごまかせそうな雰囲気です。
この先、どうなるのかはわかりません。
また、2018年9月には、2015年9月の改正派遣法で決まったルールが効いてきます。
「派遣社員が、同じ組織で働けるのは3年まで」
「だけど、無期転換したら3年縛りはナシにするよ」
というもの。
9月前に、大量の契約打ち切りが出てくるかも知れません。
派遣をやめて、どうにか正社員の道を探すかたも少なくないようです。
こちら、私が初転職の時に悩みまくったことをまとめています。
就職活動しておくか…というあなたは、ご参考にどうぞ。